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メジャータイトルから遠ざかること9年 ローリー・マキロイは奇跡の逆転ならずも前向き
マキロイはハーマンの背中をとらえられないまま終戦(撮影:福田文平)

<全英オープン 最終日◇23日◇ロイヤル・リバプールGC(イングランド)◇7383ヤード・パー71>

前回ロイヤルリバプールで開催された2014年大会の覇者、ローリー・マキロイ(北アイルランド)。3アンダーからスタートした最終日は9打差から首位のブライアン・ハーマン(米国)を追いかけた。


最初の2ホールでパーキープしたマキロイは、3番から3連続バーディ。「きょうは良いスタートは切れた」と話すように、そんな好スタートを目の当たりにしたギャラリーもまた奇跡の逆転優勝を期待した。ゴルフ界をリードする北アイルランド出身の34歳は、無論、英国での人気は抜群だ。それだけに12アンダーで独走するハーマンを追走する旗手的な存在として、ファンからは特大な声援が送られる。

しかし6番以降はガマンのゴルフを強いられることに。降りしきる雨、どの方向から来るか予測しづらい強い風の中、ワールドランキング3位は必死にパーセーブを続けた。結果的にフロントナインは「32」。後半に望みをつないだ。

だが直後の10番、アプローチを寄せきれずに2パットしてボギー。さらに、雨風が強くなったその後の8ホールでは容易にスコアを伸ばせずにいた。14番で微妙な距離のパットを沈めてバーディを拾うも、逆に16番では3メートルがカップに嫌われてスコアは再び一つ後退する。

17番で再びバーディを奪うも、18番ではバーディチャンスの長いパットを外してパーでホールアウト。今大会自身のベストスコア「68」フィニッシュも時すでに遅し。翻って終始安定したゴルフを続けてリードするハーマンからは、崩れる雰囲気はみじんも感じられない。

ラウンドを通じて、マキロイが射程圏内に踏み込むは一度もなく、堅固にガードされたハーマンの牙城には入り込めずに終戦が確定した。

しかしマキロイは、4日間を振り返り「毎日スコアは良くなっていたし、ソリッドなパフォーマンスができた」と語った。逆転優勝には、前日にジョン・ラーム(スペイン)が叩きだしたコースレコード級のスコアが欲しかった。だがコンディションが悪く、「ドライバーを使うのが難しい状況だった」。

「フェースが濡れてボールが滑り、どこに行くか分からない。ティショットは少し力を抜いて、保守的で頭を使ったマネジメントが必要となった」

得意の攻めのゴルフができずに逆転優勝の芽は摘まれ、14年以来9年ぶりの戴冠はならなかった。メジャータイトルから遠ざかってから来年で早10年目に突入する。とはいえ本人は「過去2シーズンはメジャーを獲れるチャンスはあったし、上位争いもしていた」と楽観視。今回はチャンスを逃したものの、メジャー5冠目は遠くはないのかもしれない。


<ゴルフ情報ALBA Net>