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「ここに戻ってくることができてうれしい」 9年前のコース王者、ローリー・マキロイが背負う大きな期待
別格の人気を誇るマキロイ。新たなメジャータイトルに手をかけるか?(撮影:福田文平)

<全英オープン 事前情報◇19日◇ロイヤル・リバプールGC(イングランド)◇7383ヤード・パー71>

2014年にロイヤルリバプールゴルフクラブで、ローリー・マキロイ(北アイルランド)が最終ホールのグリーン上でクラレットジャグを掲げた際、その後の9年間でメジャータイトルをもう一つしか取れていないとは、誰も思っていなかった。


だが今週、あの大会以来初めて同コースに戻ってきたとき、マキロイのメジャーの戦績に加わっていたのは、同年8月に勝ち取った「全米プロゴルフ選手権」のみだった。

24歳の時点でメジャー3冠を有したのは、マキロイで3人目の快挙だった。だからこそ、その後、この北アイルランド出身の男は常に優勝の有力候補に挙げられ続けた。

その間、ニアミスは数多く経験してきた。昨年の150回記念大会でも、3日目終了時点で首位タイに名を連ねたものの、結局、最終日にバーディラッシュでまくし立てたキャメロン・スミス(オーストラリア)が1位でゴールラインを走り抜けた。さらに言えば、先月行われた「全米オープン」でも、ウィンダム・クラーク(米国)に1打差の2位。辛酸を舐めた。

英国国内のみならず、世界的にも人気の高い34歳が再び世界最古のメジャーで頂点に上り詰める姿を望んでいるのは間違いない。そして迎えた今大会。ゴルフファンは、好調を維持する現在のマキロイがあの日と同じホイレークで戴冠にたどり着くことを渇望しているのである。

先週スコットランドのルネッサンスクラブで行われた「ジェネシス・スコットランド・オープン」では、地元の声援を受けたロバート・マッキンタイアの懸命な追い上げを抑えて、PGAツアー通算24勝目をつかみ取った。

その優勝後には、「キャリアを見てもらえば(分かるが)、今さら実力を証明する必要はないと思う。ただ、いまだに力を出せることを示すことができたのはいいことだ。トップ5やトップ10もいいけど、日曜の夜にトロフィーと一緒にコースを離れるあの感覚は格別だ」と話した。

さらに 月曜日にコースに入ったマキロイは、「今の自分のゲームは非常にいい状態にある。先週は、タフなコンディションの中でもボールをしっかりコントロールできていた。良い形で今週に入ることができた」」と自信をのぞかせた。そして同日の練習ラウンドではアイルランド出身の全英王者パトレイグ・ハリントンとシェーン・ローリーの2人と回り、コースの感触を確かめた。

「素晴らしいコンディションに仕上がっている。自分が思っていたコースと一緒だ。ティグラウンドからが特に戦略的なゴルフコースで、要所にバンカーがちりばめられている。ティからポットバンカーを避けるのが、最大のチャレンジになると思う」

開幕日となる木曜日。重要なのは好スタートを切ることだ。2014年にクラレットジャグに口づけをした週のマキロイは、初日から2日連続で「66」をマーク。勢いに乗った。ムービングサタデーは、上がりの3ホールで2つのイーグルを奪取して「68」。自身のゴルフに満足して自画自賛し笑っていたことが思い出される。

練習日の現時点からすでにたくさんのギャラリーがマキロイの組を追いかけて、地元ファンから大きな声援を受け続けている。14年当時のことを思い出すかと聞かれたマキロイは、「少しだけ。でもそこまでではない」と答えている。

「過去9年間に、僕の人生では様々なことが起こったし、多くのトーナメントでプレーしてきた。当時のことで覚えていることもあるし、ここに戻ってくることができてうれしく思う」

ジョン・ラーム(スペイン)とジャスティン・ローズ(イングランド)とプレーするマキロイの一挙手一投足を注視するマキロイマニアたちも、彼が戻ってきたことに喜びを感じているはずだ。注目のグループは現地時間午後2時59分(日本時間午後10時59分)のスタートとなる。


<ゴルフ情報ALBA Net>