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「楽なバンカーではない」 松山英樹が17番“トミーズ・バンカー”で魅せた絶妙サンドセーブ
苦しいラウンドにも光るところはあった|(撮影:福田文平)

<全英オープン 3日日◇16日◇セント・アンドリュース オールドコース(スコットランド)◇7313ヤード・パー72>

松山英樹は3日目、3バーディ・2ボギー・1ダブルボギー・1トリプルボギーの「76」を叩いてトータル3オーバー・80位に後退してしまった。だが、この日平均スコア「4.627」で難易度1位だったセント・アンドリュースの名物ホール、17番パー4で魅せた。

この17番はティショットがホテル超えで、グリーン手前には過去に中嶋常幸が脱出に4打を要したことで名付けられた“トミーズ・バンカー”。そして横に細長いグリーンの奥には、救済を受けることができない道路が構えられている。前回この聖地で行われた2015年大会でも、4日間の平均スコアは「4.66」と最難関だった。

松山は初日、2打目が奥の道路までオーバーしてしまうと、ウェッジで土手に当てて2メートルにつけるスーパーショットをみせたが、パターが決まらず惜しくもボギー。2日目も段下10メートルのバーディパットから3パットでボギーと、連続してスコアを落としていた。

そして3日目。ギャラリーからの歓声が沸き上がるナイスショットでフェアウェイをとらえたが、2打目は“トミーズ・バンカー”の土手に当たって、そのままバンカーへ。だが、バンカーから土手ギリギリに落とすナイスショットは、下り傾斜に乗ってピン方向へコロがり2.5メートルに。これを読み切り、パーセーブを決めた。

「楽なバンカーではない」と話す“トミーズ・バンカー”。この日はこのバンカー越えすぐにピンが切られていて「ギリギリあがるかあがらないかだった」と、さらに難易度は増していた。開幕前の練習ラウンドでは何度かトライし、横に出すのを試す場面もみられていたが、「うまく打てた」と難所を切り抜けた。そしてその流れに乗り、最終18番では6メートルを沈めるバーディフィニッシュで締めた。

順位を落としたムービングサタデーだったが、「いい形で終われるように頑張りたい」と前を見据えている松山。最終日、観客をうならせるようなスーパープレーが連発することを期待したい。(文・笠井あかり)

<ゴルフ情報ALBA.Net>