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松山英樹は1ラウンド5時間55分で、全体終了は午後10時25分 全英OPはなぜ時間がかかる?
10番と共用となっている8番グリーンが空くのを待つタイガー・ウッズ|(撮影:GettyImages)

<全英オープン 初日◇14日◇セント・アンドリュース オールドコース(スコットランド)◇7313ヤード・パー72>

北緯56度という高緯度に位置するセント・アンドリュースの1日は長い。大会初日の日の出は午前4時42分で、日の入りは午後9時51分。156人の出場選手が全員1番ホールからスタートする“ワンウェイ”の伝統を守り続けている「全英オープン」の第1組は午前6時35分ティオフで、最終組は午後4時16分にスタートを迎える。このように日本では考えられない驚くべきスケジューリングでも全選手が無事にホールアウトできてしまうのだ。ゴルフファンが“寝不足”にさせられる理由はここにある。

そしてこの初日、最終組が18番を終えて全選手がホールアウトしたのは午後10時25分。競技時間はおよそ16時間に及んだ。その理由について、桂川有人はこのように話す。

「1つのグリーンが2つのホールで使われていたり、グリーンとティイングエリアの距離が近くて、待たないといけない時間が多かったですね」

2番と16番、3番と15番、4番と14番、5番と13番、6番と12番、7番と11番、8番と10番が共有グリーンで、別ホールのプレーが終わるのを待つことも。さらに9番、12番、18番はいずれもパー4ながらワンオン可能で、5番と14番のパー5では2オンが狙えるセッティング。これによって前組のホールアウトを待たないといけない場面が重なり、“詰まる”原因になるのだ。

午前10時20分にティオフした松山英樹が18ホールを回り終えたのは午後4時15分ごろ。実に5時間55分の“長丁場”に「思ったより時間がかかっているなと思った」というコメントも飛び出した。

桂川と同じく海外メジャー初参戦の比嘉一貴は、3週間前からの欧州ツアー転戦で「意外と驚かなくなってきた」と長い1日には慣れてきたと話していたが、この日の6時間のラウンドには「日本ツアーと違ってプレー時間が長かった」とリズムに乗り切れなかった。

競技途中からは、ワンオン可能な最終18番パー4でホールアウト前に後続のティショットを先に打たせる対策が取られたが、時はすでに遅かった。

松山の2日目は午後3時21分スタートで、同じ計算でいけばホールアウトは午後9時15分頃となる。「日没までに終わりたいですね(笑)」とも語っていたが、果たしてどうなるのだろうか…。

<ゴルフ情報ALBA.Net>