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出場決定はティオフわずか5分前 “7人目のサムライ”星野陸也「チャンスをモノにできるように」
星野陸也の吉報は突然に…|(撮影:福田文平)

<全英オープン 初日◇14日◇セント・アンドリュース オールドコース(スコットランド)◇7313ヤード・パー72>

連絡は突然だった。「まさか出られるとは思わなかったので、自分でもびっくりです」。ウェイティングで控えていた星野陸也が急きょ「全英オープン」出場を決めて聖地に降り立った。

「行くしかないでしょ!」と待機3番手で急きょ日本からスコットランド入り。ダニエル・バーガー(米国)が欠場を決めて2番手になると、開幕前日には1番手だったアレックス・ノレン(スウェーデン)が放棄。ウェイティングリストの1番上に名前を置いて、大会初日の朝を迎えた。

いつ呼ばれるかわからない。そのため全体トップスタートの午前6時35分に合わせて、午前5時半にはコースに到着した。「プレーヤーズルームでずっとストレッチをしていました。いつでもいけるように」。そして声がかかったのは、ティオフのわずか5分前。「急いで走ってスタートギリギリ」に1番ホールのティイングエリアに着くと、同組のフランチェスコ・モリナリ(イタリア)がティショットを打っているところだった。

大会メディア担当者も状況を把握できていないほどのいきなりの出来事。「こんなことはない」と舞い降りてきたチャンスに、戸惑いつつもすぐに星野らしい笑顔が戻った。

練習無しでいきなりコースに飛び出したが、調子も悪くはなかった。前半は1バーディ・2ボギーで折り返し、終盤の16番まではトータル2オーバーとなんとか“耐えて”いた。だが17番で痛恨のミスをしてしまう。

ホテル越えのティショットが左のラフに入った。「セカンドショットもいい感じで打っていたのに左を狙っちゃっていて、予想よりも傾斜が強かった」。3打目のアプローチは「予想よりもグリーンが硬くて」グリーンをオーバー。芝生と砂利道の境目にかかった4打目もカップを通り抜け、“寄らず入らず”のダブルボギー。度重なる「ジャッジミス」に悔しさをにじませる。

それでも最終18番パー4はワンオンに成功すると、2パットのバーディフィニッシュ。17番の帳消しとまではいかないが、あすにつながるいい締めだった。

憧れていた聖地でプレーすることができた。だがもちろん、それがゴールではない。「ショットは良い感じなので、パターでいい流れをつくれるように。チャンスをモノにできるように、ベストを尽くして頑張りたいです」。“7人目のサムライ”として、3オーバーからの巻き返しをねらう。(文・笠井あかり)

<ゴルフ情報ALBA.Net>