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観客の心をつかんだ優勝スピーチ コリン・モリカワが持つ“人間性”
コリン・モリカワの爽やかな優勝スピーチ|(撮影:GettyImages)

<全英オープン 最終日◇18日◇ロイヤル・セントジョージズGC(イングランド)◇7211ヤード・パー70>

「人生の中で最高の瞬間だ」。初出場の「全英オープン」で優勝を決めたコリン・モリカワ(米国)は、直後のスピーチをこう切り出した。

24歳のモリカワは大学を卒業した2019年夏にプロ転向。まだ2年が経過したばかりだが、メジャー2勝目、米ツアー5勝目という輝かしいキャリアに、頬をほころばせた。

ツアー屈指のナイスガイの呼び声も高いモリカワ。プレー中の表情はキリッと引き締まるが、まだ少年のような笑顔を見せるのもモリカワの魅力。そして、礼儀正しい爽やかさも一流プロの証だ。

スピーチでは、周囲への感謝を素直に述べた。「ここまで来られたのは家族、友人、そしてガールフレンドのおかげ。一緒にここに来ることはできなかったけど、みんな朝早く起きて見てくれていたはず」

そして、集まった大勢の観客に向かって、こう続けた。

「皆さんもここに家族や友人と一緒に来ていることでしょう。そして、その人たちに『ありがとう』と言ってください」

世界最古のメジャー大会を制した喜びと興奮の中でも、感謝の気持ちと優しさを表すことを忘れないモリカワの人間性を見た観客からは、さらに大きな拍手が沸き起こった。

そして、この日はキャディを務めている“J.J”、ジョナサン・ジャコバック氏の39回目の誕生日。スピーチではこのことにも触れ、キャディへの感謝の気持ちも観客と共有した。

「これから毎年ここにきて、この応援をもらえるのがうれしい」。米国から来た青年のプレー、振る舞いは英国人の心を打った。1週間を通じて15万人以上の観客が訪れた全英オープン。最後の最後に大会を締めくくったモリカワの言葉が、さらに観客のボルテージを上げた。