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逆転Vのコリン・モリカワ 全英の栄冠は「人生で最高の瞬間」
コリン・モリカワがチャンピオン・ゴルファー・オブ・ザ・イヤー|(撮影:GettyImages)

<全英オープン 最終日◇18日◇ロイヤル・セントジョージズGC(イングランド)◇7211ヤード・パー70>

第149回の「全英オープン」を制したコリン・モリカワ(米国)は、開口一番、ロイヤル・セントジョージズの18番ホールに集まったギャラリーに礼を述べた。

世界最古のメジャーに訪れたゴルフファンの声援が自身を後押しし、インスピレーションを与えた。その結果「人生で最高の瞬間の一つ」を勝ち得ることができたと、優勝インタビューで新王者は語った。

最終日を首位のルイ・ウーストハウゼン(南アフリカ)と1打差の2位で迎えた24歳の米国人は、大会序盤から好調を維持してきた。初日に「67」でフィニッシュすると、2日目にはあと一打で大会記録タイとなる「64」をマークした。

ムービングデーは「68」と手堅いプレーでさらにスコアを伸ばした。そして穏やかな快晴の中で進行した最終日、再び「66」と大きくスコアを伸ばしてトータル15アンダー。クラレット・ジャグを手繰り寄せた。

6番までは我慢のゴルフに徹すると、7番のバーディでウーストハウゼンを逆転。さらに8、9番でも連続バーディを奪った。14番のパー5では、結果的に勝負を決める難しいパットをねじ込むなど、勝負強さが光った。

そしてモリカワは、全英オープンのデビュー戦でチャンピオン・ゴルファー・オブ・ザ・イヤーの称号を得た10番目の男となったのだ。

ホールアウト後の18番グリーン。モリカワは「人生で最高の瞬間の一つ」と笑顔をはじけさせ、こう続けた。

「コースでゴルフファンのみなさんを見られて最高だった。あなたたちはアメージングだった!」

米国のギャラリーも素晴らしいと前置きしたうえで、モリカワは「これまで見てきた中でも最高のギャラリーだった。毎年ジ・オープンに出場し、みなさんに応援してもらうのを楽しみにする」。

新型コロナウイルスの影響により、家族や友人、ガールフレンドが同伴できなかった今大会。公私でモリカワを支えたのが、キャディのジョナサン・ジャコバックだった。

偶然にもこの日はジャコバックの39回目の誕生日で、モリカワは「みんなジョナサンにバースデーソングを歌ってあげて」と促し、ギャラリーもそれに応えて場内には温かい空気があふれた。

「このような美しいゴルフコースでプレーができて本当に光栄。ロイヤル・セントジョージズは素晴らしいメジャーをホストした。チャンピオン・ゴルファー・オブ・ザ・イヤーと呼ばれるのは最高の名誉。みなさん、一人一人に感謝しています」

優しい笑顔が特徴の新チャンピオン。全英オープン史上最も謙虚な王者かもしれない。来年の第150回記念大会でまた会う日が待ちきれない。