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リンクスゴルフと“初恋に落ちた男” ケプカに起きた18年前の出来事
ブルックス・ケプカが18年前の思い出を語った
<全英オープン 事前情報◇14日◇ロイヤル・セントジョージズGC(イングランド)◇7211ヤード・パー70>

ロイヤル・セントジョージズはブルックス・ケプカ(米国)にとって特別な場所だ。


メジャー4冠のタイトルを誇るケプカは、言うまでもなく押しも押されもせぬトッププロである。第149回全英オープンゴルフ選手権でも優勝候補の一人に名を連ねており、今大会での活躍に期待が募る。

しかし時をさかのぼること18年前。2003年に初めてこの地を訪れた当時13歳だったケプカ少年は、将来ゴルファーとして大きく成長し、これほどの成功を収めている自身の姿を想像できただろうか。

ゴルフが大好きな少年がリンクスゴルフを体験するため、そして何より世界最古のメジャーを間近で観戦するために英国を訪れていたときのことだ。

大会を制したのは無名のダークホース、ベン・カーティス(米国)。最終日に首位を走っていたトーマス・ビヨーン(デンマーク)が終盤に崩れて、カーティスがドラマチックに逆転優勝を飾った。

この時の体験、このリンクスゴルフとの出会いがケプカ少年にとっては人生の転機となった。その後プロとなったケプカが、欧州ツアーのチャレンジツアーに参戦して研鑽を磨いたのは周知の事実。そして日頃から「欧州が好きだ」と公言している。それだけに、「いつも英国に来るのが楽しみで仕方ないんだ」。そして続けた。

「実は子どもの頃に母親と弟と一緒にセントジョージズに来て、ベンの優勝を間近で見た。幸運にも、セント・アンドリュースとカーヌスティでプレーでき、全英オープンの最終日を見る機会を得ることができた。超楽しくて、あの時リンクスゴルフと“恋に落ちたんだ”」

そんなケプカは、久々に訪れたこのコースで今回は重要な場面でけっして“寝落ち”しないと誓い、当時の出来事について明かした。

「タイガー(ウッズ)が13番ホールをプレーしていて、弟のチェイスがタイガーに何かいったんだ。そしたらタイガーが返事をしてくれた。当時『すげぇ、カッコいい』と感じたのを覚えているよ

そしてトーマスが残り3ホールでバンカーにつかまり、その数ホール後ろにベンがいたんじゃないかな。でも僕は、気が付いたら、18番ホールのすぐ横のパビリオンで寝落ちしていた。だから終盤の大事な場面を見逃したんだ! 母親に『米国からわざわざ来たのになんで起こしてくれないんだ!』と怒鳴り散らしたのを覚えているよ」

ケプカの頭にはそんなシーンが今も鮮明に残る。

「でも本当に楽しかった。あの家族旅行は最高だったな」

18年の時を経てやってきた、主役になるチャンス。果たして、ケプカとセント・ジョージズ=リンクスゴルフの恋は実るのか!?