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“直ドラ”に“グリーンからウェッジ”、705ヤードの16番パー5は本物のモンスター!
燦然と輝く「705」ヤードの文字 これには川村昌弘もびっくりだ|(撮影:ALBA)

<ミズノオープン 2日目◇25日◇ザ・ロイヤルゴルフクラブ(8007ヤード・パー72)>

国内男子ツアー「〜全英への道〜ミズノオープン」の大きな話題となっているホールが16番のパー5。フルバックティから705ヤード。詳細な記録が残る1992年以降では、ツアーで最も長いパー5だ。そんな16番ホールが、大会2日目、まさにモンスターと化した。


初日はフォロー風もあって難易度7番目でバーディも10コ。それが一転、真逆の風が吹いたこの日は強烈なアゲンストで難易度はトップ。なんとパー5でありながらバーディは「ゼロ」。パーが51、ボギーが75、ダブルボギーが17の平均ストローク「5.762」。とんでもないホールになった。

午前スタート組の川村昌弘や古田幸希は、ティショットをフェアウェイに置くと迷わずセカンドでもドライバー。「他の選択肢はなかった。3番ウッドで少しでも吹き上がると左のラフに持って行かれる」と説明した古田。ところが直ドラでフェアウェイに置いた古田の3打目は、今度はグリーンでもまたやっかいな場所に行くことになる。

グリーンは縦長で、真ん中が高くなった山型。今日のピンは1番奥の低地。3打目を放った古田の球は手前から転がりなんとその山の尾根へ。奥に下っているため、「パターでは球を止められない」と、手にしたのはウェッジ。「仕方ないですよ」とターフを取ってスピンをかけた球はピン手前に着地。1メートル強にピタッと止まった(結局このパーパットを外したが…)。長いだけでなく、そんな想像力が試されるのがモンスターだ。

午後スタート組でも直ドラ派が出現。トータル1アンダーの11位タイで決勝ラウンドに進む秋吉翔太も「これしかないと思った」と、フェアウェイセンターから直ドラ。再びフェアウェイに置くと、パーを奪い取った。「練習ラウンドのときにはそんな考えはありませんでしたが、今日の風だったので」と、急きょ作戦変更。「今日の1アンダーは本当に価値がある。16番が特に大きかった」と、決勝ラウンドへ期待を寄せた。

「ティショットを曲げて、結構うまくラフから打ってもサードショットが250ヤードくらい」。上がってくる選手から何度この言葉を聞いたことか。そんなホールは見ているほうとしては新鮮だが、やっている選手はもちろん「疲れる」に決まっている。あしたはどんな風が吹くのか。残り2日間、選手を苦しめるモンスターの表情に注目だ。