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米国勢のメジャー連勝をストップ、フランチェスコ・モリナリがイタリアに初の栄冠
フランチェスコ・モリナリがイタリアに人選手として初のメジャー制覇を成し遂げた|(撮影:GettyImages)

<全英オープン 最終日◇22日◇カーヌスティGL(7,402ヤード・パー71)>

昨年の「全米オープン」以来続いていた米国勢20代のメジャー連勝を止めたのは、35歳のイタリア人、フランチェスコ・モリナリだった。今季は欧州ツアーの「BMW PGA選手権」を制し、今月開催された「クイッケン・ローンズ・ナショナル」で米ツアー初優勝を挙げ、波に乗っていた。


タイガー・ウッズ(米国)とのペアリングでスタートしたモリナリ。「彼の勝因はグリーン周り。スライス回転をかけたり、フォロー回転をかけたり、いろんなアプローチをしていた。もちろんパットが入ったというのもあるけど、アプローチが素晴らしかった」とウッズも目を見張るパフォーマンスで、初の栄冠をイタリアにもたらした。

13番までパーを並べた。最初のバーディは14番パー5。ここでトップタイに並ぶと、その後も圧巻の安定感で最終18番パー4へ。ティショットを右のファーストカットに運ぶと、112ヤードのセカンドをピン左手前1.5メートルにつけた。これを沈めてトータル8アンダーでフィニッシュ。力強く拳を突き上げた。

「信じられない。このクラレット・ジャグに載っている選手の名前を見て、ここに自分の名前が彫られるなんて。ゴルフがそれほどポピュラーではないイタリアから来たボクが、勝てるとは。なんて旅だったんだ」

さかのぼること23年前。1995年に同郷の先輩、コスタンチノ・ロッカがジョン・デイリー(米国)とのプレーオフに持ち込み、惜しくも敗れたシーンを覚えているゴルフファンも多いのではなかろうか。「ボクが彼の活躍を見ていたように、今回も若い人がボクのことを見てくれていて、それで刺激になってくれればいい」と、自国でのゴルフ熱の高まりも期待する。

「今日、ボクがチャージをすると思っていた人は少ないのではないかと思う。ボクはいつもそうだった。注目されなくてもいい。ボクにとって大事なのは、支えてくれる人たちだから」。次週は休養に充てるというモリナリ。「もともと空き週だったから」と、大事な家族、仲間と最高のバケーションを迎えることになりそうだ。