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松山英樹は池ポチャ→チップインのド派手な幕開け 「いいショットが3回打てた」と笑顔万歳
今週ようやく見せた笑顔だった|(撮影:福田文平)

<全英オープン 最終日◇17日◇セント・アンドリュース オールドコース(スコットランド)◇7313ヤード・パー72>

トータル3オーバー・80位タイで最終日に臨んだ松山英樹は、小雨ぱらつくなか、全体3組目の午前7時40分にティオフを迎えた。

グリーン手前すぐに小川が流れる1番パー4。これまでの3日間と同じようにドライビングアイアンでティショットを刻むと、残りは89ヤード。だが「いいショット」だったと振り返った2打目は、そのクリークにつかまってしまった。

「なんで入ったのかな?」と松山としては納得いかなかった出だし。だが“ド派手な幕開け”はここから始まる。最終日のピン位置は手前から6ヤード。救済のドロップをした4打目のアプローチは、低めの球でクリーク超えギリギリに落ちると、そのまま5ヤードほど転がってチップイン。「いいショットが3回打ててパーだった」。寡黙で感情を大きく外に出さない松山も、これには両手を高く上げて万歳。今大会の55ホール目でやっと、最高の笑顔を見ることができた。

そこから流れに乗って、3番では2打目をベタピンに寄せて“お先バーディ”を決めると、5番、6番で連続バーディ。この日は3度の3パットもあり、「なかなか思うようなプレーはできなかった」と語るが、折り返した後半では4つのバーディを奪取。初日から4個、3個、3個と合計10個で全体66位に留まっていたバーディ数は、最終日だけで7個を数えた。ピンを刺す松山らしいショットや微妙な距離のパッティングを決める姿も見られ、ホールアウトが近づくにつれて増えてきたギャラリーも「Hideki!」と声援を送った。

7バーディ・2ボギーの「67」でホールアウト。この日はスコアを伸ばす選手が多く、トータル2アンダーは68位タイとあまり順位を上げることができなかったが、今大会初となる60台をマークした。風もおだやかで雨が降ってグリーンが止まりやすいという、また一味変わった聖地のコンディションにしっかりとアジャストし、今季最後のメジャー大会をいい形で締めくくった。

3日目には名物の17番のグリーン手前にある“トミーズ・バンカー”からのナイスパーセーブも見せいていた松山。最終日の優勝争いに加わることはできなかったが、“マスターズ覇者”の力強いプレーと巻き返しは、聖地のギャラリーを夢中にさせた。(文・笠井あかり)

<ゴルフ情報ALBA.Net>