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アイアンを握ったブライソン・デシャンボーに“ブーイング”? 「パワーは戻ってきた」とビッグドライブ披露
その打棒に聖地のギャラリーも驚愕|(撮影:福田文平)

<全英オープン 3日日◇16日◇セント・アンドリュース オールドコース(スコットランド)◇7313ヤード・パー72>

大会3日目、松山英樹と同組で回っていたのはブライソン・デシャンボー(米国)だった。デシャンボーといえば“飛ばし屋”。21年3月「アーノルド・パーマー招待」では、ベイヒルC&Lのパー5でワンオンを狙うなど、昨季のドライビングディスタンスは「323.7ヤード」で米男子ツアー1位に輝いている。

2017年から「全英オープン」に出場しているが、聖地セント・アンドリュースでのプレーは今大会が初めて。世界各国から集まった過去最高数のギャラリーは、その飛ばしっぷりを一目見ようとティイングエリアの周りに集まった。

出だしの1番こそグリーン手前を横切る小川を避けるためにレイアップをしたが、続く2番からドライバーをかっ飛ばし。ギャラリーは興奮したり、あっけにとられたり。今年4月に左手首の手術を受けて、6月の「全米オープン」は56位タイフィニッシュと体調も心配されていたが、パワフルなスイングに大歓声を送った。

『パワーは戻ってきたか?』という質問には、「そうだね」と力強く返す。「ドライバーを磨いているよ。球速は190mph(約85m/s)くらいかな。200mph(約90m/s)も出せるよ」と笑みを浮かべる。

371ヤードの7番パー4では、本来は“ワンオンチャレンジ”ではないホールだが、グリーンを直接狙うために前の組がホールアウトするのを待つ場面も。ドライビングアイアンで刻む選択をしていた松山が、オナーだったデシャンボーより先に打つ、という場面もみられた。手前のバンカーにつかまってパーに終わってしまったが、真価を発揮したのは9番パー4。342ヤードのビックドライブでワンオンに成功すると、10メートルを沈めてイーグル奪取。デシャンボーコールが鳴り止まず、ボルテージは最高潮に達した。

終盤にさしかかるとこんな場面も。後半は風向きがフォローになることが多く、松山も5番ウッドを多用するなど、ドライバーを握らないことが増えてくる。418ヤードの16番のティショットで、手にしたのはアイアン。これにはドライバーショット見ようと待機していたギャラリーから“ブーイング”も巻き起こり、デシャンボーも苦笑いだった。

その16番こそ、まさかの4パットでダブルボギーを喫したが、17番では奥の道路からアプローチで1メートルに寄せてパーセーブ。最終18番ではアイアンで328ヤードをかっ飛ばすも、大きく左に曲がって隣接する1番ホールのギャラリーサイドへ。70ヤードのアプローチが残ったが、これを1メートルにつけてバーディを奪った。

1イーグル・5バーディ・1ダブルボギーの「67」をマークして、トータル6アンダー・18位タイに浮上したデシャンボー。この3日間のドライビングディスタンスは334ヤードで21位とやや低めの順位だが、飛ばし屋の“復活”は多くのファンをうならせた。最終日はどんな打球が飛び出すのか…。

<ゴルフ情報ALBA.Net>