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マキロイが送った敬意のサインに、タイガーは「感情がこみ上げた」と涙
スタンドを埋め尽くすギャラリーの大歓声に応えながら18番のスウィルカン・ブリッジをわたるタイガー このとき1番をプレーしていたマキロイがサインを送っていた|(撮影:GettyImages)

「全英オープン」2日目の午後2時59分、1番ティでスタートを待つローリー・マキロイ(北アイルランド)の視線の先には、18番ティに立つタイガー・ウッズ(米国)の姿があった。トータル9オーバーは、タイガーは週末に進めないことを意味していた。

コリン・モリカワ(米国)に続き大歓声の中でティショットをフェアウェイに打ったマキロイが歩き始めると、今度はタイガーがティショットを放ち、18番と1番のフェアウェイで交差した。

大歓声に包まれた聖地、スウィルカン・ブリッジで帽子を振りながら渡ったタイガー。マキロイは小さくキャップに左手をかけて「敬意」のサインを送った。その思いはしっかりとタイガーに届いていた。

「18番のスタンディングオベーションは本当に心に響いた。1番から出て行く選手とすれ違って…ローリーが帽子に手をかけるのが見えた。(次の組の)JT(ジャスティン・トーマス)も同じことをしてくれた。ものすごく敬意を感じて感情がこみ上げた」とタイガーの目には涙が溢れた。

そんなタイガーの姿を見守ったマキロイは「(タイガーの)スコアが9アンダーだったら良かったのに…。これがタイガーの最後のオールドコースにならないことを願う。タイガーはそれだけのことをしてきたのだから」と語気を強めた。

自身のプレーは、前半2バーディ・1ボギーと伸ばしきれなかったが、折り返して10番パー4で約6メートルにワンオンさせてバーディを奪うと波に乗った。11番パー3は5メートル、12番パー4も17メートルにワンオンさせて3連続バーディ。難しい17番パー4もセカンドショットを7メートルにつけると、これを沈めてバーディを奪った。

悔やまれるのは18番パー4。ティショットをグリーン左前に運びながらも、アプローチは5メートルオーバー、バーディパットを沈めることはできなかった。

「17番で伸ばせたのに、18番が獲れなかったのはややもったいない」と悔しがるマキロイ。それでもトップと3打差の3位で迎える週末に「とても良い位置だ。このまましっかりと我慢を続けて、良いショットを打つことに集中したい」と、33歳は14年以来の2度目のクラレットジャグを目指す。(文・武川玲子)

<ゴルフ情報ALBA.Net>