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桂川有人は初メジャーで日本勢最上位の予選通過も 目指すのはリーダーボードの1枚目
日本勢最上位で決勝ラウンドに進出した|(撮影:福田文平)

<全英オープン 2日日◇15日◇セント・アンドリュース オールドコース(スコットランド)◇7313ヤード・パー72>

桂川有人が大声援に囲まれた。1番こそ3パットの「どうなるかな」というボギー発進だったが、2番で2メートルを決めてバウンスバック。2オンが狙える5番パー5、ワンオンできる9番パー4で“狙い通り”にスコアを伸ばして折り返すと、10番で連続バーディ。最終18番パー4ではティショットをグリーンエッジあたりまで運ぶと、続くアプローチを60センチに寄せて、初日に続くバーディ締め。大歓声に手を高く上げて答えながら、自身初となる海外メジャーながら18位タイで予選通過を決めた。

初日は4バーディ・3ボギーの「71」をマークして、「自分のなかでは上出来です」と笑顔を見せていた桂川。そして2日目は、それを上回る5バーディ・1ボギーの「68」でプレー。「内容的にはあまり変わらなくて。ピンポジとか、その難しさがきのうときょうで違う感じ」とこの好スコアにも桂川らしく“謙遜”する。だが改めて聞いてみると、「そうですね、上出来です(笑)」と、あどけなさも混じる満面の笑顔を浮かべた。

「いつもよりは緊張感がある」海外メジャーでの戦い。それでも「意外とほどよい緊張感だった」と初日に話していたように、この日もエンジョイしながらプレーできた。

毎ホール設置されているリーダーボードは「結構見る」タイプ。そのリーダーボードには選手の過去の全英成績や、その日のフェアウェイキープ率やパーオン率も表示され、ギャラリーはその情報も楽しんでいる。「せっかくのメジャーでどういうプレーをしているのか気になるので」と自分の順位を気にしながらのプレーだった様子。「見ながら楽しんでいます」とリーダーボードを駆け上がった。ホールアウト時点では12位タイだったが、それでも表示されたのはリーダーボードの2枚目。「(あしたは)1枚目に載せられるように頑張りたい」と意気込む。

好位置での予選通過を決めたが、桂川にとってこれはまだ通過点。「予選通過を目標にしてしまうと下回りやすいのかな」と、気にしていたのはカットラインではない。

「ひとつでも上へというか。できるだけ自分のプレーをして、上を見てずっとやっていました」

自分の名前を載せることができなかったリーダーボードの1枚目だけを見つめている。「この2日間で自分のなかではいい位置にいます。気持ちを切らさずに、またここから。また予選カットがあるような気持ちでやったら、結果がよくなる気がするので、その気持ちで行きたいです」。まずはムービングデーに、トップを走る背中に少しでも追いついていく。(文・笠井あかり)

<ゴルフ情報ALBA.Net>