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謙虚な伏兵、C・ヤングが「64」 会心のゴルフで初日トップに
謙虚な25歳が聖地で単独トップに立った|(撮影:GettyImages)

<全英オープン 初日◇14日◇セント・アンドリュース オールドコース(スコットランド)◇7313ヤード・パー72>

第150回を迎える大会の初日は、「64」の好スコアを叩き出したキャメロン・ヤング(米国)が単独トップに立った。

25歳の米国人にとって今大会は、全英オープンデビュー戦。だがイケイケの怖いもの知らずのゴルフでスコアを伸ばしたわけではない。自分たちが考えた作戦が奏功し、ゴルフの聖地に謙虚に挑んだ見返りが、8バーディでボギーなしのパーフェクトなパフォーマンスにつながった。

それでもヤングは自身のプレーに満足できずに、ホールアウト後の記者会見では「今日はドライバーが良くなかった」と反省しきりだった。自身の思う“セント・アンドリュース理解度”は低レベルで、「正直、まだまだ全然コースを分かっていない」。

自分に対する辛口採点はさらに続く。

「1年間毎日プレーしたとしても、表面を理解できる程度だと思う。コブがいたるところにあって、小さく細かく考えなければならないことも多い。たかが4〜5日間では分かるわけがない。おそらくまだコース全体の5パーセントぐらいしか見ていないと思う」

「ティショットは悪くなかったが、自分の狙ったところには行かなかった。ただしっかりと考えながらコースを回れた。完璧なゴルフはできなかったけど、スコアは伸ばすことができた」

ティオフしたのは、午前中の早い時間帯。風も穏やかで、スコアを伸ばすのには最高のコンディションだった。そんななか、ヤングは2番ホールで自身の全英オープン初のバーディを奪うと、6番までで4バーディ。さらに9番でも再びバーディをゲットして、フロントナインを「31」で締めくくった。

ゴルフ通が多いスコットランドのギャラリーからプレッシャーもあったはずだが、落ち着いたプレーに終始。後半もボギーフリーで、終わってみれば8アンダー、クラブハウスリーダーとして初日を終えた。5月の全米プロゴルフ選手権では優勝争いにも加わり、最終的には3位タイに食い込んでいる。

「メジャートーナメント、もしくは一般の米ツアーのイベントでも、上位の経験をすればするほど、それに慣れて落ち着くことができる。3〜4打差つけて今日が終わったとしても、緊張せずに寝られると思うよ」

「『64』は嬉しいし、初日トップに立てたのも嬉しい。しかしだからと言って、気持ちはさほど変わらないはずだ」

そんなヤングがセント・アンドリュースを訪れたのは2度目のこと。当時13歳のヤング少年は、父親と一緒にこの地にやってきてオールドコースを回ったという。当時の写真はいまだに持っており、「後ろで多くの人が見ている中でティショットを打ったのが、セント・アンドリュースの思い出だ」と笑顔を見せた。

大会前にはノーマークの存在だったヤング。そんな謙虚な伏兵は、思い出の地で悲願の初メジャー達成はなるのだろうか。 

<ゴルフ情報ALBA.Net>