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激トップにクラブ破損… 比嘉一貴は聖地でドタバタも「いい思い出になりました(笑)」
比嘉一貴は恥ずかしいある体験を明かした|(撮影:福田文平)

<全英オープン 事前情報◇13日◇セント・アンドリュース オールドコース(スコットランド)◇7313ヤード・パー72>

ドイツ、アイルランドと欧州2戦を渡り歩いた比嘉一貴は、そのままスコットランド入り。聖地セント・アンドリュースで自身初となる海外メジャーに出場する。

ひと足早い9日(土)に、初めてコースを訪れた。「正直、150回の記念大会に出られたというよりも、セント・アンドリュースで行われる全英に出られたというのが嬉しくて」。マスターズのことさえも知らなかったジュニアの頃から、「このコースに行ってみたい」と憧れを抱いていた。

その日はレンジでの練習はせず、まずは実際に歩いてコースチェック。そしてグリーン周りのアプローチを軽く行うだけに留める予定だった。だが、そういうわけにはいかなかった。

ホールの右に建つホテルを越えるようにティショットを打つ名物17番パー4。いままでテレビで見ていたそのティイングエリアに立った比嘉は、「どうしても打ちたくなって」と5番ウッドを握った。そして悲劇が起こった。

「激トップして、当たって」。打球はホテル前にある“セント・アンドリュース”と書かれた看板に激突。ギャラリーからは「Oh…」という声が漏れた。「憧れのコースでの最初のショットがそれだというのが…。いい思い出になりました(笑)」と恥ずかしそうに笑みを浮かべた。

そしてその5番ウッドではまた別なトラブルも。開幕前日、同じ東北福祉大出身の先輩である松山英樹と9ホールの練習ラウンドを行った最初のティショット。いつも通りのルーティンで打球を放つと、そのままクラブヘッドが“ボトッ”と地面へ。ソケットが折れてしまった。

同伴していたツアーレップの助けで、すぐさまソケットを交換。2ホール後には、修理が完了したクラブがキャディバックに戻ってきた。度重なるアクシデントに「直してもらって打ったのが全部いいショットだったので。良くなって返ってきた(笑)」とこちらも“笑い話”にしていた。

国内メジャー大会で優勝、2戦連続の欧州ツアーも予選通過と、まさに絶好調な琉球男児。「せっかく日本でもいいプレーで続けてここまで来ている。いい流れをプレー中に崩したくないので、いつも通りのリズムでプレーしたい」。初めての大舞台。勢いに乗って、小さな巨人が存在感をみせつけていく。(文・笠井あかり)

<ゴルフ情報ALBA.Net>