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聖地が舞台の全英オープンも記念すべき30回目! 15年、10年大会を振り返る
様々なドラマが生まれているセント・アンドリュース|(撮影:福田文平)
初めて「全英オープン」が“ゴルフの聖地”と呼ばれるセント・アンドリュース・オールドコースで開催されたのは1873年のこと。それまでは同じスコットランドにあるプレストウィックゴルフクラブで行われていた。


2022年の全英オープンは今大会で第150回という記念大会。そしてセント・アンドリュースで行われるのも30回目、と大きな節目を迎えようとしている。そこで聖地で開かれた全英オープン過去2戦を振り返ってみよう。

■大記録がかかった2015年大会
大会前に最も注目を集めていたのがジョーダン・スピース(米国)。同年の4月「マスターズ」、6月の「全米オープン」を制し、1953年のベン・ホーガン以来となる同一年メジャー3連勝の偉業がかかっていた。当時世界ランキング1位だった最大のライバル、ローリー・マキロイ(北アイルランド)はケガで欠場していた。

大会2日目、前夜から降り続いている雨と強い風の悪天候により競技が中断。3時間遅れの午前10時に再開されたが、日没によりサスペンデッド。さらに3日目、強風により再び中断が決定。3日間をかけて第2ラウンドを終えることがやっとだった。これにより大幅なスケジュール変更を余儀なくされ、最終日は“マンデーフィニッシュ”になることも決定。88年大会以来27年ぶりの出来事だった。

初日、2日目と首位に立ったのはダスティン・ジョンソン(米国)。15年開幕前に国内ツアーのメンバー登録を放棄していた松山英樹は初めての聖地でのラウンドとなったが、トータル6アンダー・10位タイと好位置で決勝ラウンドへ。一方で藤田寛之、富村真治、高山忠洋、池田勇太、小田孔明、手嶋多一、岩田寛のほか日本勢7人は“全滅”となってしまった。

3日目になるとDJが後退。代わりにアマチュアのポール・ダン(アイルランド)らが首位に立った。30年のボビー・ジョーンズ以来となるアマ優勝をねらったが、最終日にこちらも後退。勝負の行方はトータル15アンダーで並んだザック・ジョンソン(米国)、マーク・リーシュマン(オーストラリア)、ルイ・ウェストヘーゼン(南アフリカ)の三つ巴のプレーオフに突入した。

1番、4番、17番、18番の4ホール・ストロークプレーを制したジョンソンが、2007年「マスターズ」以来のメジャータイトルを獲得。スピースは惜しくも1打及ばす、プレーオフには進めなかった。松山英樹はスコアを伸ばしきれず、トータル8アンダー・18位タイで4日間を終えた。

■聖地に愛された男、タイガー・ウッズから目が離せなかった2010年大会
なんといっても一番に期待を寄せられていたのがタイガー・ウッズ(米国)。セント・アンドリュースで行われた00年大会で2位に8打差をつける圧勝(大会最多ストローク差)で全英初制覇し、史上5人目のキャリアグランドを果たす。そして次に同コースで行われた05年大会も優勝。これによって10年大会には“セント・アンドリュース3連覇”がかかっていた。

タイガーは初日こそ5アンダー・8位タイと好発進を決めたが、2日目、3日目にスコアを伸ばせず、首位と12打差のトータル3アンダー・18位タイまで後退。最終日もイーブンのプレーでトータル3アンダーのまま。23位タイと順位を落として偉業のかかる一戦を終えた。

勝利を手にしたのはルイ・ウーストハイゼン(南アフリカ)。単独首位で最終日をスタートしたルイは、2位に入ったリー・ウェストウッド(イングランド)に7打差をつける圧勝で初めてのメジャーチャンピオンの座に付いた。

日本勢は石川遼、谷口徹、宮瀬博文、小田龍一、小田孔明、藤田寛之、池田勇太、薗田峻輔、宮本勝昌の9人が出場。石川、谷口、宮瀬の3人が決勝ラウンドに進出した。

石川は全英対策として“0番アイアン”を投入。トータル2アンダーの27位タイで日本勢最高位でフィニッシュ。谷口はトータル3オーバー・60位タイ、宮瀬はトータル4オーバー・68位タイで聖地を戦い抜いた。

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第150回目の全英オープン開幕まであとわずか。果たして、どんな結末が待ち受けているのか。

<ゴルフ情報ALBA.Net>