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地面が硬いリンクスの対策は? 中島啓太の全英仕様はウェッジのバンスを“増やす”
中島啓太が聖地での戦いをスタートさせる|(撮影:福田文平)

<全英オープン 事前情報◇13日◇セント・アンドリュース オールドコース(スコットランド)◇7313ヤード・パー72>

世界最強アマチュアとして君臨している中島啓太(日体大4年)がアマチュアとして最後のメジャー大会を迎える。ゴルフの聖地で行われる大会を前に、精力的に練習を積んでいる中島。そのバッグの中身が、全英仕様に変わっている。

まず中空構造の2番アイアンを投入。距離的には5番ウッドの代わりとなるもの。高低を打ち分けることが好きな中島にとって、リンクスの風のなか、そして硬い地面での武器となるのがこの1本。テーラーメイドの『ステルス UDI』で、あすから一般販売もされる最新モデルだ。

「日本にいるときから考えて、ここにきて低い球を打ったりしています」と全英対策を練り、実践にうつしている。これに加え、4番アイアンも中空タイプ。風にも負けない強弾道が打てる仕様となり、リンクスでも高いパフォーマンスが期待できそうだ。

最後の“施し”はウェッジ。全英、スコットランド、リンクスといえば硬い地面。そのため、インパクト時のヘッドの跳ね返りを防ぐため、バンスを少なくしてボールとのコンタクトをしやすくする方法をとる選手が多い。

そんななか、中島は52度のウェッジを細工。いつもより多めの12度と、バンス角を逆に増やして臨んでいる。「バンカーからでも打てますし、ラフからのアプローチでも使えます」と、その理由を話す。バンカーでは一般的にバンスは多めにし、砂にヘッドを潜らせるように使う。また、ラフに入ったケースでもバンス多めのほうが脱出もしやすいケースがあるため、バンス多めを選択した。

初めての全英に臨む今回は、JGAナショナルチームのガレス・ジョーンズコーチも帯同し、戦略面の準備も万全。武器にも調整を加えた状態で「マスターズ」、「全米オープン」に続くメジャー大会3戦目に挑む。こんどこそ予選を突破し、世界No.1アマチュアの実力を見せつけるときがくる。(文・高桑均)

<ゴルフ情報ALBA.Net>