<全英オープン 事前情報◇12日◇セント・アンドリュース オールドコース(スコットランド)◇7313ヤード・パー72>
今季の「全米プロ選手権」でメジャー2勝目を挙げたJTこと、ジャスティン・トーマス(米国)。今週は聖地でメジャー3勝目を目指すことになる。
自宅を同じフロリダ州に構え、親交が深いタイガー・ウッズ(米国)と練習ラウンドをともにしているJTはこんな“告白”をした。
「昨年からずっと、タイガーには何度も『セントアンドリュースでは負かしてやる』と言われた…(笑)」
昨年といえばまだタイガーがケガから復帰しておらず、ゴルフが再びできるかどうかも分からない時期。しかし、よほどセントアンドリュースでのプレーには自信があったことがうかがえる。実際にタイガーはこのセントアンドリュース・オールドコースでの復帰を「もっとも現実的な目標」として掲げていたよう。
オールドコースでも練習ラウンドをともにしたJTは、同コースで2度の優勝を果たしているタイガーから少しでも多くの情報を聞きだそうとしたが、「肝心なところは話してくれてないだろうね」とライバル心をむき出しにしているという。
そこでタイガーのプレーをじっと見つめたJT。「本当は見るよりもタイガーの話しを聞くことがとても面白かった。11番パー3(174ヤード)を3番ウッドで打ったことや、14番パー5(614ヤード)を2オンさせる攻め方とか、ものすごく興味深かった」と、開幕前にいいイメージを植え付けることができたようだ。
JTにとって全英オープンをセントアンドリュースをプレーするのは、これが初めての機会となる。「13年にダンヒルカップでプレーしたが、あれは10月。今週とはまるで違うコンディションだ」と硬く速くなったコースを警戒する。もっとも手強いのはバンカーで、「どの全英オープンよりも難しい。入れたら必ず1罰打になるような場所もある」と、ここを要注意ポイントに挙げる。
「日曜日の練習ラウンドでは、バンカーから5、6回打っても出ないところもあった」。ひたすらに繰り返し、本番に向かうしかない。2000年には、タイガーが4日間、一度もバンカーに入れずに勝利を果たした。「とにかく入れてはいけないバンカーにどうやって入れないか、それが重要だ」。虎視眈々と“打倒タイガー”に向けて戦略を練った。(文・武川玲子)
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