<全英オープン 最終日◇18日◇ロイヤル・セントジョージズGC(イングランド)◇7211ヤード・パー70>
開幕前には優勝候補筆頭に挙げられていたジョン・ラーム(スペイン)。最終日はトータル7アンダー、首位のルイ・ウーストハウゼン(南アフリカ)と5打差からスタートした。
2番でスコアを落としたが、7番のパー5。残り226ヤードの2打目のアイアンショットを50センチに寄せるスーパーショットでイーグルを奪取する。
息を吹き返したかと思われたが、直後の8番で再びボギー。なかなかスコアを伸ばせない展開が続いた。
迎えたバックナイン。今年の「全米オープン」王者は本領を発揮する。13番でバーディを奪うと、さらにそこから直後の3ホールでも連続バーディ。4連続バーディで一気に首位を走るコリン・モリカワ(米国)に詰め寄った。
だが猛チャージもここまで。そのままホールアウトし、トータル11アンダーの3位タイで5度目の「全英オープン」を終了した。
「いい選手権だったし、いいゴルフもできた」とサバサバとした表情で振り返ったラーム。3日目同様に、勝負どころで決めきれなかったパッティングを悔やんだ。
「今の自分のゴルフで改善すべきはパッティングだ。全パットを決めることはできないが、いまは3メートル以上のパットを決めきれない。それはきょうも一緒だった。15番でロングパットを沈めたが、それ以外のバーディはすべてショートパットばかり。イーグルもセカンドがベタピンだったからね」
敗因は分析できている。
「チャンスは多かったが決められなかった。逆に、私より上にいた選手たちはそれを決めているのが違いだ」
とはいえ、悲観的になってばかりいるわけではない。世界ランキング1位に返り咲くラームのショット力、特にアイアンは相変わらず好調だ。
「1週間を通じて全体的にはいいゴルフができた。優勝には少し足りずに残念だが、全力を尽くしたから笑っていられる」。笑顔でロイヤル・セントジョージズに別れを告げた。