<全英オープン 3日目◇17日◇ロイヤル・セントジョージズGC(イングランド)◇7211ヤード・パー70>
2019年にプロ転向し、6試合目で米ツアー初優勝。昨年8月には「全米プロゴルフ選手権」初出場で初優勝。今年は世界ゴルフ選手権シリーズの「WGC-ワークデイ選手権」でも優勝。一気にトッププレーヤーの仲間入りを果たしたコリン・モリカワ(米国)が、初出場の「全英オープン」でも優勝を視界にとらえている。
大会3日目を終えて首位のルイ・ウーストハウゼン(南アフリカ)とは1打差の2位。この日に続き最終日もウーストハウゼンとのペアリングで戦うことになったが、モリカワに迷いはない。
「メジャー大会の最終日はもちろんいつもと違うけど、やることは普段のトーナメントと変わらない。ゲームプランを立てて、それを1週間貫くだけ」。はじめて戦う舞台でも、落ち着きを失うことはない。
決勝ラウンドに入った3日目。1番からバンカーにつかまるなど、決してプラン通りではなかった。2番でもティショットがバンカーに入り、脱出後の3打目がピン大きくオーバーしてボギー。5番では「いいショットだったけど不運だった」と、ティショットがバンカーの縁に止まった。ここでもボギーを叩き、スコアを落とした。
「そんなに悪いショットを打っていたわけではないんだ。結果が出なかっただけ。でも信じるしかなかった」。短いプロキャリアだが、実績は十分。これまでの成績に裏打ちされた自信が事態を好転させた。7番パー5。持ち味のショット力で2オンに成功し楽々バーディ。8番でも10メートルを沈めバーディとすると、そこからは最後までウーストハウゼンとのデッドヒートを演じた。
リンクスでの経験は先週の大会に続き2回目。経験不足とも思えるが、モリカワ自身に不安はない。「今週はいいショットがたくさん打てているし、あしたもそれを1番から18番まで続けるだけ。厳しい戦いになると思うけど、楽しみだ」。
優勝となれば、メジャー2勝がともに初出場という史上初の快挙となる。そんな偉業を前にしても、冷静な24歳にとって、やることはいつもと変わらない。