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ドイツのアマチュアが歴史的スコア シルバーメダル争いにも注目
マティアス・シュミッド この名前は覚えておいて損はなさそうだ|(撮影:GettyImages)
<全英オープン 2日目◇16日◇ロイヤル・セントジョージズGC(イングランド)◇7211ヤード・パー70>

2011年。前回、ロイヤル・セントジョージズで「全英オープン」が開催された際、2人のトムが大会を沸かした。一人は、言わずと知れたレジェンド、世界最古のメジャーを5回制覇してきたトム・ワトソン(米国)。もう一人は、当時アマチュアだったトム・ルイス(イングランド)である。


当時20歳だったルイスは初日、「65」の好スコアを出して多くの注目を集めた。イングランド人のイケメンということもその理由だったが、何よりこの数字が大会におけるアマチュアの最少ストローク新記録だったからだ。

あれからちょうど10年が経過。そして同じ会場で行われている今大会2日目に、マティアス・シュミッド(ドイツ)が圧巻のパフォーマンスで「65」をマークした。

過去にも全英オープンでは、タイガー・ウッズ(米国)やジャスティン・ローズ(イングランド)、フィル・ミケルソン(米国)といった名だたる顔ぶれが、アマチュア時代から活躍してきた。しかしながら、その誰一人として「65」のロースコアは出せなかった。10年前のルイス、そして今大会のシュミッドの2人だけである。

このドイツ人の若者がさらにすごいのは、ボギーなしの5バーディでパーフェクトラウンドを回ったことだ。難関と称されるこのコースで、18ホール中16ホールでパーオンに成功したうえ、アンジュレーション豊かなグリーンでも3パットが一度もなかった。

これによりシュミッドは予選通過を決め、最優秀アマチュアに贈られるシルバーメダルにもグッと近づいたというわけだ。

2年前に行われた第148回大会で初出場を果たしたシュミッドは、2度欧州アマチュア選手権を制したこともあるエリートゴルファー。前回の出場経験は、落ち着いたプレーをし続けている今大会でも役立っているようだ。

この日は4番ホールで最初のバーディを奪取すると、12番と14番でも再びバーディ。さらに16番では難しいパットを決めて、続く17番でもさらにスコアを一つ伸ばし、見守るギャラリーからも記録更新の期待の声が飛んだほどだった。

最終ホールのセカンドショットも見事だったものの、バーディパットはカップに嫌われてしまった。結局この日5アンダーのトータル1アンダーでフィニッシュしたのだ。

19年のロイヤル・ポートラッシュ大会では、シルバーメダルを受け取る選手が存在しなかった。なぜなら、アマチュアが誰も決勝ラウンドに進まなかったからだ。

しかし今回はシュミッド、さらに中国が誇るワンダーキッド、リン・ユーシンも決勝ラウンド進出を決めている。

残り2日間は、クラレットジャグだけではなく、シルバーメダルを懸けた戦いにも注目していきたい。
<ゴルフ情報ALBA.Net>