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T・ウッズ落胆、R・マキロイ消沈、北アイルランドの地で両雄散る
猛追実らず予選ラウンドで姿を消したロリー・マキロイ

1951年以来、68年ぶりにロイヤルポートラッシュに戻ってきた記念すべき第148回全英オープン選手権。予選ラウンド2日間は時おり荒天に見舞われたものの、根明の性格が多い現地の人たちには「全英はこうじゃないと」と逆に喜ぶ姿が多く見られ、ここまで大会は大盛況だ。1点だけ除いて……。

 

タイガー・ウッズとロリー・マキロイ。決勝ラウンドの主役を担うべき2人が、ともに予選落ちをしたのだ。

 

初日にバーディを1つしか奪えず78でホールアウトした、大会3度優勝を誇るウッズは、2日目の12番まで3アンダー。通算4オーバーまで戻したものの本調子ではないのが明らかだった。上がりの2ホールでは連続ボギーをたたいてジ・エンド、最終的には6オーバーで大会を終えた。

 

ウッズはラウンド終了後、次のように話している。

 

「懸命にプレーして、イーブンに戻せるチャンスもあった。だが、パー5でスコアを稼げなかった。全英は大好きな大会で、雰囲気も最高だ。メジャーでプレーするプレッシャーも私は好きなだけに、とてもガッカリしている」

 

加えて、ポートラッシュのゴルフファンについて聞かれたウッズは、

 

「オー・マイ・ゴッド! 彼らは信じられないくらい素晴らしかった。とてもいい人たちで、敬意を払うことを知っている。子どもも一緒だ。これ以上素晴らしいギャラリーの前でプレーする機会はないだろう」

 

と名残惜しそうに会場を後にした。

 

一方、今大会の本命の一人として挙げられていた2014年大会王者のマキロイ。初日の79は、同大会において自身ワースト2位の記録(2010年のセントアンドリュース大会では2日目に80をたたいている)だ。開き直った2日目。プレッシャーから放たれたこの日は12番までに5バーディを奪うなど、フィールド内の最高スコアとなる65をマーク。マキロイが気持ちのこもったゴルフを、ギャラリーも地元のヒーローを大声援で後押しした。

 

それでも予選通過には1打及ばなかった。試合後、目元にうっすらと涙を浮かべたマキロイは「今週初めは、自分のためにプレーしたいと話していたが、きょうのラウンドが終わる頃には自分のためと同時に、応援してくれているファンのためにプレーしていた」と振り返った。

 

「きょうは自分を褒めてあげたい。そして応援してくれたすべての人に感謝したい」(マキロイ)

 

全英オープンを得意とする2人の離脱だったが、これも68年ぶり開催の歴史の一つとして語り継がれるのだろう。