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リンクスなのに風が吹かない? 好天続きに松山英樹が挙げたポイントは「風次第」
大舞台を目前に松山英樹の胸中はいかに?

<全英オープン 事前情報◇16日◇ロイヤルポートラッシュGC(北アイルランド)◇7344ヤード・パー71>

リンクス特有の強い風が吹き荒れる…、ということもなく、比較的穏やかな天候が続いているロイヤルポートラッシュGC。それが逆に“嵐の前の静けさ”といった不気味さも醸し出している。開幕2日前の16日(火)に報道陣の取材に応じた松山英樹にとっても、なかなか計算が難しい練習ラウンドになっているようだ。

同日は、堀川未来夢、東北福祉大の後輩・金谷拓実とともにインの9ホールを回った。土日にも1ラウンドずつ練習ラウンドを行ってきたが、コースの印象や、注意するポイントなどを聞かれた際、繰り返したのが「風向き次第」という言葉だった。ここまで、リンクスにしては微風状態ともいえる天候が続くため、まだコースの“本性”が見えていないと思っても不思議ではない。

欧州ツアーなどでは使用されている本コースだが、「全英オープン」の開催は68年ぶり。さらに大会を前に大きな改修も行われ、米国ツアーなど欧州以外で戦う選手にとって、事前情報は決して多くない。松山自身も「聞く人がいないので」と、未知数のまま現地入り。これまでの練習で、感触をつかんできた。

コースは全体的に狭く、フェアウェイ、グリーン周りなどはアンジュレーションもある。大会を主催するR&Aは、事前に開いた会見で「ショットの正確性を要求するコース」とその特徴を話していたが、まさにその通りのセッティングとなっている。例えば“CALAMITY CORNER(災いのコーナー)”と名付けられている16番のパー3は、ティイイングエリアからグリーンまでが極端に狭く、さらにグリーン右に外すと深いブッシュに覆われた崖が待ち受ける。ティショットでのグリーンオンは必須。少し落としどころを間違えただけで、大きな落とし穴が待つこの名物ホールも、風次第でさらにそのスリルが増してくる。

開幕までの課題について松山は、「アイアンショットが少し悪くなっているので、そこを戻せればいい」とポイントを挙げたが、「ここが良くなれば、悪天候でも対応できると思う。まだ明日もあるのでしっかりと調整したい」という自信も示した。フェアウェイが狭いコースでのドライバーの使用について聞かれても、やはり返ってくるのは「風次第ですね」という言葉。状況によっては、データの少ないなか最適な選択も迫られる。

天候が変わりやすいリンクスコースとあってなおさら予想は難しいが、週間天気予報では、18日から傘マークも見られる。実際にラウンドをする時、コースがどんな表情になるかは、ここまでの天候では予想がしづらい。だが“運を天に任せる”のではなく、難コンディションになった場合でもしっかりと対応するため、松山は残り1日も万全を尽くしていく。