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タイガー・ウッズ公式記者会見「リンクスでプレーするにはアートが必要になる」
火曜日にタイガー・ウッズの公式記者会見が行われた

―昨年のカーヌスティ大会では興奮を提供してくれました。今季もその再現といきたいところではないでしょうか?

 

「そうだね。今年もそういった状況になったら最高だね。昨年大会は勝つにしろ負けるにしろ、最終日のあの9番ホールでのバンカーショットがカギを握ると思った。でも、あそこをうまくしのぎながら、最終的には直後の2ホールで失敗して優勝を逃した」

 

「だが、メジャーで優勝争いに食い込んだのはとても久しぶりで、多くのことを学んだ。それを(昨年の)全米プロ選手権で使ったおかげで、ブルックシー(ブルックス・ケプカの愛称)には届かなったが、ミスを最小限に抑えることができた。そしてマスターズでは忍耐強くプレーして、すべてがうまくいったんだ」

 

―68年ぶりに北アイルランドに戻ってきた今大会、この歴史的な事実をどう捉えていますか?

 

「これほど長期間、ここで全英が開催されていなかったのに驚いている。ここは単純に素晴らしいゴルフコース。いろいろな顔を持っていて、風によって大きく変化するから多彩な攻め方を考える必要がある。バンカーも『なんでこんなところに?』と考えていると、次の瞬間に打ち込んでいたりする。ほかの全英オープン開催コースとの違いは、グリーン周りでボールが戻ってくる箇所が多いところ。“こぶ”に当てて転がす、『バンプ・アンド・ラン』のチッピングショットや、パターで上り坂を登らせていく場面が多くなるはずだ。それにしても、信じられないほど素晴らしいコースだ」

 

―今週後半の予報がそうであるように、気温が下がった際には、(手術した背中や腰への影響を考えて)どのようなアジャストが必要になるのですか?

 

「手術もしているし、残念ながら年齢を重ねて体は以前ほど無理がきかなくなっている。気温が下がると、普段ほどのスピードで体が動かせないのは確かだ。だけど、全英オープンでゴルフをプレーすることは可能なんだ。ターンベリーでのトム(・ワトソン)やロイヤルバークデールでのグレッグ(・ノーマン)がやったようにね。このコースも十分に速く転がるから、もし以前よりもキャリーで飛ばす距離が20ヤード少なくても、それを補える。バンカーをかわして、コース内を上手にナビゲートすればいい。これこそが全英オープンの攻略法だ。

 

―マスターズ前の会見では好調だと話していましたが、今大会を前にして調子はいかがですか?

 

「理想としているほどシャープではない。とはいえグリーン周りは自分の思っているとおりにできている。一方でショットは完ぺきではなく、そこは少し不足していると感じている。これから天気も変わりやすいようだし、風も変わってくる。それだけに、ボールをカットしたり、ドローにしたり、高低差も変えて上手に動かしていかなければならない。きょうのレンジでの練習は良かったから、明日もこの調子でいければ。それで十分であるよう願っている」

 

―北アイルランドはどうですか? そして誰がツアーガイドを務めているのですか?

 

「ここのファンは最高さ。人をリスペクトしてくれるし、以前は亡くなったペイン・スチュワートや(マーク・)オメーラと一緒によく釣りをしに来ていたんだ。アイルランドを回って釣りとゴルフを楽しんだものさ。でも、ここまで来るのは初めてだ。これまではロイヤルカウンティダウンが最北だった。ガイドは……、今のところあまり時間がないけど、普段は水曜日に少し時間に余裕ができるから、できれば明日観光を少しできればいいね」

 

―40代も後半に近づいていっていますが、かねてから4大メジャーでは全英オープンが最も可能性が高いという話をしていました。マスターズで優勝した今、この話をするのはナンセンスかもしれませんが、現在もそう思われていますか?

 

「イエス。ランを出すために、キャリーでより遠くへと飛ばそうとしなくてもいいし、加えてリンクスコースをプレーするにはそれに適した“アート”が必要となる。もし152ヤード残っていたら、普段なら迷わずに9番アイアンを選択する。しかしここでは、バンプ・アンド・ランのピッチングウェッジを使うだろう。チップ用の6アイアンでもいい。いろいろと対応できる力が求められるんだ」

 

「よりリンクスでプレーして、ボールの動き、弾道、左右へと変えられるようになれれば、地面でもコントロールできるようになる。みんなが分かっているとおり、リンクスコースはデコボコだらけだから、地上でコントロールするのは容易ではない。しかしそれを少しでも自分の意志でコントロールできるようになれば、ゴルフが有利になる。だからベテランにも勝機が生まれてくるんだ」

 

―十分にコースを回られたと感じていますか? そして、このコースが素晴らしいと話していましたが、全英開催会場としてのランキングがあったとしたら、どの位置にきますか?

 

「ある程度理解できるくらいは見たと思うし、だからもっとヤーデージブックを見て宿題をすべきだとも分かっている。風により、目まぐるしく状況が変わる各ホールをどのようにプレーしていくか、どこに落とさないべきか、などをね。それにしても、これほど長期間にわたりロイヤルポートラッシュに戻ってこなかったことに、とても驚いている。トップクラスの会場で、長年ここでプレーしてきた人、初めてプレーする人、みんながみんなこのコースを楽しんでいる。理由は単純。トリッキーな場所もあるけど、純粋に素晴らしいコースだからだ!」

 

―ロイヤルポートラッシュについて、誰かから助言はもらいましたか?

 

「答えはノーだ。でも面白い話を聞かせてあげるよ。また素晴らしいフィニッシュをしたブルックシーに、メール(SMSメッセージ)を送ったんだ。直近のメジャー4試合で、彼は驚くべき活躍をし続けている。安定感が高く、常にソリッド。出場するすべてのメジャーで優勝争いに加わっているんだ。だから「おめでとう! ところで、一緒に練習ラウンドを回らないか?」とメッセージしたけど、いまだに返事がないんだ(笑)」