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リンクスの強風に対応できず、日本勢3人は揃って予選落ち
谷原、2週間前はリンクスで結果を残したが…|(撮影:岩本芳弘)

<全英オープン 2日目◇21日◇ロイヤルバークデール(7,156ヤード・パー70)>

日本ツアーから参戦している3人の日本人選手は、牙をむいたリンクスに翻弄された。最大瞬間風速15m/sを記録するなど強風が吹き荒れた全英オープン2日目。58位タイから出た池田勇太は”79”を叩いて、トータル10オーバーの123位タイ。40位タイから出た宮里優作は“82”、142位タイから出た谷原秀人は”75”とそれぞれ崩して、ともにトータル12オーバーの137位タイ。3人揃って予選ラウンドで姿を消し、予選を突破した日本勢は松山英樹ただ1人となった。


3度目の出場で初の予選突破が見えた宮里は、1発のシャンクにペースを乱した。スコアを3つ落として迎えた8番(パー4)は451ヤードと長い上に向かい風。1打目はドライバー、2打目は3番ウッドを使い「2つともいいショットだった」がピンまで41ヤード残った。ファウエーからの3打目は「低く打とうと意識しすぎて手元が前に出てしまった」と、まさかのシャンク。ボールはグリーン右のポットバンカーに消えて、このホール、ダブルボギー。「8番ですんなりパーを取れていれば……」と、その後も流れを変えることができずに、ノーバーディ・5ボギー・2ダブルボギー・1トリプルボギーの“82”と沈んだ。

「ボールを風に乗せると流され過ぎてしまう。右からの風にはフェード、左からの風にはドローとぶつければコントロールできる。その技術を磨かないと厳しい。自分の場合は、スピン量が多いので余計に風の影響を受けてしまうので、考えないといけない。全米オープンでも感じたこと」と、強風に対応するためには“技術の改善”というお題をもらった。

6度目の出場の池田勇太は「(強風に)驚くことはなかったが、飛距離のジャッジやボールの流される幅を練習できていなかった」と、強風下でボールコントロールできずに。ノーバーディ・7ボギー・1ダブルボギーの“79”と苦しんだ。「(風の強弱があり)自分が打ちたいと思ったときに打てなかったり、打った瞬間に風が強くなったり、風の影響を受けた。こればっかりは読めないので、慣れなのかなと思う。やっているのは自分なので、全部自分の責任です」と、昨年の賞金王も風の吹くタイミングに左右された。

2週前にアイルランドのリンクスで開催された欧州ツアー「アイリッシュオープン」で10位タイに入ってから乗り込んだ谷原。「先を見据えてうまくなるために」、3週前からスイング改造に着手。まだスイングがしっくりこずに初日は大きく出遅れ、この日も2バーディ・7ボギーの”75”と挽回することはできなかった。「やっと全英らしい風が吹いた。距離の長いホールは、スピンコントロールをうまくやらないといけない。今後の課題。ただ、その中でもいいショットはいくつかあったので、これをきっかけにもっと練習したい。もっとうまくなりたい」と、結果を受け止めて前を向いた。

3人とも風に対応できずコースを去ることに。リンクスの洗礼を受け、三者三様の課題を日本に持ち帰る。