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“トリ”で予選落ちの松山英樹、17番まで好感触も「結果につなげられなくて残念」
18番で痛恨のトリプルボギーで予選落ちとなった|(撮影:村上航)

<全英オープン 2日目◇20日◇カーヌスティGL(7402ヤード・パー71)>

最後の最後で落とし穴にはまってしまった。海外メジャー「全英オープン」の第2ラウンド。4オーバー、110位タイと出遅れていた松山英樹は、17番までに1イーグル・2バーディ・1ボギーと3つ伸ばして上位を伺うポジションまで浮上していた。しかし、最終18番で2打目をOBとするなどトリプルボギーとして、この日は「71」。予選通過ラインに1打及ばず、通算4オーバー、80位タイでカーヌスティを去った。メジャーでの予選落ちは一昨年の全英オープン以来、8試合ぶりだ。


ショットの状態は目に見えてよくなっていた。午前10時20分、冷たい雨が降りしきる中、松山はティオフ。1番パー4でフェアウェイからの2打目をグリーン左のカラーに運び、パターで寄せてパー発進すると、毎ホールパーオンを繰り返し、チャンスを作り続けた。3番は3.5メートル、4番は7メートルのバーディパットがボール1コぶん外れてパー。5番パー4ではピン筋に飛んでいった2打目を50センチにつけて、この日初バーディ。その後は6番、8番でバーディパットがカップに蹴られ、10番、11番はそれぞれ5メートルのバーディチャンスを逃した。

雨足が強くなった12番パー4でグリーン手前の丘の上のラフに落として、パーオンを逃すと、4メートルのパーパットがカップに嫌われボギーとしたが、まだまだチャンスは続いた。13番で4メートルのバーディパットを外して迎えた14番パー5。2打目をピン奥6メートルにつけてイーグル奪取に成功。これまでのうっぷんを晴らすかのように大きなガッツポーズを作った。16番パー3では4メートルを沈めて、通算1オーバーにして予選通過から上位を狙う位置まで浮上。決勝ラウンドに向けて気持ちよく締めたい18番で事件が起こった。

ユーティリティで放ったティショットは左ラフへ。左足上がりで葉の強そうな地帯に入った。「右から風が吹いていたので、グリーン右のバンカー方向を狙ってグリーンセンターに乗ればいい」とイメージした2打目は、左に飛んでOBゾーンに消えた。打ち直しの4打目はグリーン左のカラーに運び、5打目はパターで2メートルを残したが、ダブルボギーパットは左カップに蹴られ、予選落ちが決定してしまった。

18番2打目の痛恨の1打を振り返る松山。「ライは良かった。全然問題ないと思っていた。あそこからレイアップする選手はいないと思う。(ボールが目の)前の土手に当たったと思うんです。自分もまだ分かっていない」とホールアウト後も消化できない1打となってしまった。

「いい感覚が出ていて、ショットも安定していたのは良かったと思うけど、結果につなげられなかったのは残念ですね。トリプルボギーを打ってもパープレーで回れているというのはプラスに考えて、また練習したいと思います」。2週後から昨年優勝を挙げた「WGC-ブリヂストン招待」、そして今年最後のメジャー「全米プロゴルフ選手権」が待ち受ける。メジャーで7戦連続トップ20入りと驚異の安定感を見せていたが、8試合ぶりに涙を飲んだ。しかし、この日の17番までは、チャンスを多く演出し、ショットメーカーらしい本来の松山のプレーだったのは間違いない。目の前に迫っているメジャー制覇への挑戦はまだまだ続く。