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妹・藍ら宮里一家の期待も背に 宮里優作は「這いつくばってでも」最後まで戦う
腰痛に耐えスコアを伸ばす宮里優作|(撮影:GettyImages)

<全英オープン 3日目◇21日◇カーヌスティGL(7,402ヤード・パー71)>

4度目の出場で初の決勝ラウンドを戦う宮里優作が、6バーディ・ノーボギーの「65」と好ラウンド。首位と6打差のトータル3アンダーまで伸ばし、20位タイと順位を大きく上げた。


2日目の最終18番でトリプルボギーを喫し、予選通過ラインギリギリで3日目に進んだ宮里が、そのうっ憤を晴らすようなラウンドを続けた。2番でこの日初バーディを奪うと、そこから一気に流れを引き寄せる。その後5つのバーディを積み重ね、ノーボギーラウンド。「65」をスコアカードに刻み、上位をうかがう位置で最終日に臨む。

この日記録したスコアについて宮里は、「想像していなかった。昨日トミー・フリートウッドが65で回っていた時には、『どうやったら6アンダーなんて出せるんだろう』とイメージすらできなかった」と自分でも驚きといった表情を浮かべた。「でも流れ一つでこんなに変わるんだなと思った。攻めるところは攻め、守るところは守る。本当にうまく行った」と会心の18ホールとなった。

先週の欧州ツアー「スコティッシュ・オープン」を棄権するなど、持病の腰痛は決して快方に向かっているわけではない。この日のラウンドも「油断をしたらやばいなと思っていたので、ほんとに軽く軽く打つ感じでプレーした。番手を1つあげたり、負担が掛からないようにしていた」と細心の注意を払ってのプレーが続いた。それでも3日間のフェアウェイキープ率は71.1%で7位タイ。パーキープ率は74.1%の6位タイなど、故障を感じさせない安定感を見せつけている。

「もう体との戦い。良い状態で臨めるかが勝負だし、明日も朝起きてみてですね」と並みいる強豪や難コースだけでなく、自らの体も“強敵”として目の前に立ちはだかっている。「ここまで来たら、18ホール回れるようにしたい。途中棄権なんてできないので、這いつくばってでも」と残り1日も全身全霊で臨む覚悟だ。

全英オープンで自身初となる決勝ラウンド進出には宮里一家も大盛り上がりのようで、「(前日のラウンド後には)グループラインが200件を超えていましたね(笑)。兄貴(聖志)が妹(藍)に速報していて、何時まで起きているんだって」と笑顔を浮かべた。満身創痍の宮里に宿る家族の力。その期待も背に、最終日も歯を食いしばる。