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「自分のプレースタイルでも勝負できる」 憧れの大会を終えた川村昌弘が確信した思い
川村昌弘が憧れの大会での4日間を終えた|(撮影:GettyImages)

<全英オープン 最終日◇22日◇カーヌスティGL(7,402ヤード・パー71)>

トータル2オーバー・56位タイで最終日を迎えた川村昌弘は、3バーディ・3ボギーのパープレー。スコアは変わらずの39位タイで、初挑戦となった全英オープンの4日間を終えた。


今大会の出場権を獲得した際、「マスターズでも全米オープンでもなく、全英オープンが一番の目標」と語っていた川村。そんな憧れの舞台が幕を閉じた。初日は、1番ホールでトリプルボギーを叩く最悪のスタートで「77」。しかし2日目に「67」をマークし予選通過を果たした。決勝ラウンドの2日間はともにパープレー。そんな4日間を川村は、「一生懸命プレーして、いい集中力だった。このスコアが今の実力。初日は悪かったけれど、それを除けば残りの3日間は悪くなかった」とかみしめるように振り返った。

この日は前日の穏やかな天候から一転、強い風が吹く、リンクスらしい環境でのプレーとなった。その状況でも「良いショットが多かった」と必死のプレーを続けた。前半2つのバーディを奪った川村だったが、10番、11番と連続ボギー。14番で再びバーディを先行させたが、「すごく良いショットだったのに3パットした。そこだけが残念」という17番をボギーとしたことで、スコアを伸ばせないままラウンドを終えることになった。それでも「やるべきことはできた」と語るその表情は清々しかった。

「また出場したいか?」という質問には、「もちろん」と即答。「世界ランキングを上げて、当たり前のようにメジャーに来られるようにがんばりたい」と力強く答えた。もはや川村にとって全英オープンは、ただの “憧れの舞台”ではなくなった。そこで結果を残すため、またゴルフに打ち込む日々を送る。

海外の試合にも積極的に参加する姿から「旅人ゴルファー」とも呼ばれる川村。今回のスコットランドで、訪れた国は38カ国目を数える(注:英国を4つの国と分けて考えた場合)。今後について聞かれると「明日はアムステルダム、次はベルギーに電車で行く。(訪れた)国を増やして、その後シンガポールに戻ります。日本には…そのうち帰ります」と川村らしい答えが返ってきた。

「全英オープンは子供の頃からのイメージと変わらなかった。ここなら心の中でチャンスがあると思っていたので、それも裏切られなかった。自分のプレースタイルでも勝負できる大会だと改めて思えた」

いつの日かクラレット・ジャグをその手で掲げるため、このカーヌスティの地から再び果てなき旅をスタートさせる。