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タイガー・ウッズに完全復活の予感? 6位終戦に見る“足りないもの”
タイガー・ウッズは一時首位に立つも、わずかに優勝に及ばなかった|(撮影:GettyImages)

<全英オープン 最終日◇22日◇カーヌスティGL(7,402ヤード・パー71)>

前半を終えて単独トップに立ったタイガー・ウッズ(米国)だったが、その勢いは続かなかった。優勝したフランチェスコ・モリナリ(イタリア)に3打およばずトータル5アンダー・6位タイで「全英オープン」の戦いを終えた。


完全復活と呼べるのか。優勝を逃したとはいえ、メジャーの最終日に一時は首位浮上。今季前半戦からしきりに話していた「上位争いを増やしていきたい」という言葉どおり、初日から優勝争いを意識し続けた。3日目に「66」をマークし、その言葉を実現させたが、最後のハーフでつまずいた。

単独トップに立って間もない、11番パー4。ティショットを右ラフに打ち込むと、セカンドは「シャフトに草がからまってしまった」と、大きく左へ。ギャラリーに当たり、深いラフに飛び込んだ。ここでウッズが選択したのはロブショットだった。エッジから数ヤードのピンに対して果敢に攻めたが、これがショート。続く寄せも大きくオーバーし、ダブルボギーとしてしまった。

続く12番パー4ではティショットを左ラフに打ち込み、今度はインパクトでフェースが開き右ラフへ。ここでもボギーとしてしまった。11番、12番はともにティショットをアイアンで放ち、結果的にミス。大事なバックナインでの手痛いミスの連発は大きな代償となってしまった。

前半はリラックスしているように見えた。スイングも実になめらかだった。2バーディを奪い、「9アンダーまでいけばチャンスありと思った。すべてがうまくいっていた」と振り返るが、「後半、何かを起こすチャンスだったのに、それができなかった。やっぱり、少し頭にきているよ」と話した。

ミスを重ねた11番、12番では力一杯振るウッズの姿があった。それだけではない。10番のティショットも左バンカーのアゴ付近へ。ここは力技でなんとかグリーン手前まで運んだが、このあたりからリキみが感じられた。優勝争いの中でのパワーコントロールに、まだまだ“慣れ”がなかったように見える。

今回は敗れたが、再び頂点に立つ道が近づいているのは間違いない。今日の失敗は、また1つ、復活への糧になるはずだ。世界最強を誇ったスーパースターのシーズンもわずか。23日発表の世界ランクで50位に滑り込む予定のウッズ。過去8勝を挙げており、ツアー最後の優勝を2013年に飾っている2週後の「WGC-ブリヂストン招待」への出場も決まり、その翌週の「全米プロゴルフ選手権」にも出場。大舞台2連戦での勝利をファンは待ち望んでいるはずだ。