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「松山英樹も楽しみに待っていた」ゴルフ部監督が語る、松山と金谷拓実の関係性
表彰式で優勝トロフィーをまじまじとみつめる金谷拓実|(撮影:ALBA)

<アジア・パシフィックアマチュア選手権 最終日◇7日◇セントーサGC ニュータンジョンコース(6847ヤード・パー70)>

2010年、11年大会を連覇した松山英樹以来、日本勢で2人目となる大会優勝を果たした金谷拓実(東北福祉大2年)。ホールアウト後すぐ、クラブハウスへ引き上げる途中の金谷に1本の電話がかかってきた。相手はほかでもない松山だ。


インターネットのスコア速報とテレビ中継を見ながら、会場にいた東北福祉大の阿部靖彦監督に進捗を確認。「向こうからかかってきました。“スゴイですね”と、松山君も嬉しかったんじゃないでしょうか」(阿部監督)。自身に次ぐ2人目の日本勢での優勝者。海外メジャーへの切符をつかみ取った後輩を、心の底から祝福した。

普段から、大学を訪れては部員にアドバイスを送ったり、ごはんに連れて行ったりと現役生を気にかけているという松山。そのなかでも…

「松山君は、金谷が出てくるのを楽しみに待っていたと思います」

と阿部監督は語る。

本大会の開幕前にも、『自分でマスターズに出られるよう頑張れ』と激励。この優勝で「マスターズ」と「全英オープン」の出場権を獲得、自分と同じ舞台に上がってきた金谷の活躍を喜んだ。

東北福祉大の卒業生には、松山を筆頭に宮里優作、池田勇太、谷原秀人らマスターズ経験が多数。2010年アジアアマ優勝により、松山が2011年「マスターズ」に出場した際には、池田勇太が参戦していた。

「我々がなにか言うよりも、生きた教材がいるというのは素晴らしい。松山君や、先輩たちからアドバイスを聞いてのびのびやってほしい。そうやって、金谷も次の世代につないでいってくれたらいいと思う」と語る。

松山から金谷へと一つのバトンがつながれた大会を終えて、「すごいなあ…松山君と金谷が、マスターズの会場で一緒にプレーする。金谷があそこでどうやって戦うのかが、本当に楽しみです」とこぼした阿部監督。来年、オーガスタの地で二人が対面する姿が待ち遠しい。(文・谷口愛純)